印象を着飾るスーツの選び方! ~ジャケット編~

スーツ

皆さんこんにちは。

前回は、スーツが歴史の中でどのように変化してきたかを紹介しました。

しかしスーツには流行りと言うものはあれど、同じ時代の中であったとしても、着る人毎に違った十人十色のスーツがあります。

素材となる生地はもちろん、スーツの各パーツの選び方でその見た目は大きく変化するものです!

今回はスーツのジャケットをパーツ毎に分解し、そのパーツにどの様な種類があり、その種類がどの様な印象をもたらすのかを紹介します!

Lapel 〜下襟〜

人の視線は上から下へと動いていくものです。
勿論初対面の相手であれば、初めは自身の顔を見られる訳です。
そして顔・表情の次に見られるのがシャツのカーラー(襟)部分ですね。カラー部分に視線が長時間留まる事はないものの、その幅や角度で印象は大きく変わります。
そしてカラーの次にはネクタイに目が留まります。ネクタイは色や柄によって印象を大きく左右させるポイントですね。
そしてその次に視線が向くのがスーツのラペル(Lapel)と呼ばれる襟の部分です。

ラペルにはいくつか種類があり、年代や体格、見せたいイメージによって大きく印象を変えることができます。

ノッチドラペル

映画”スパイダーマン ホームカミング”より

ノッチドラペルのノッチとは、V字の切り込みのことです。全ての時代においてオーソドックスなデザインで、現在のスーツにおいても全世代に幅広く人気のあるデザインです。
背中側の上襟と、正面側の下襟の縫い目であるゴージラインが直線である為、フォーマル色の強い印象を抱かせます。

セミノッチドラペル

映画”ワンス アポン ア タイム イン ハリウッド”より

ノッチドラペルよりもゴージラインの角度が上向きの為、印象がまた変わってきます。
顔からのラインが急な為に気持ち細身に見える効果と、スマートな印象を与得ることが可能です。

↓ゴージライン

映画”華麗なるギャッツビー”より

ピークドラペル

映画”キングスマン”より

襟の剣先が上を向いて尖っている様子が山頂(=ピーク)に似ている為に、この名前がつきました。
ピークドラペルは後述するダブルジャケットと合わせることが多いです。
フォーマルさが強まる一方で、まるで軍服のような力強い印象から、信頼感を相手に与える上で効果的です。

フィッシュマウス

映画”M:I:5″より

ノッチドラペルの下襟部分を水平にカットした様子が、魚の口の様に見える事から名づけられました。
また、剣先が丸くカットされることもあります。
少しカジュアルな印象を与えるものの、相手に対して柔らかいイメージを与えます。

ショールカラー

舞台挨拶するブラットピット

ショールカラーは上襟と下襟が完全に繋がっており、前の記事で紹介したモーニングコートやタキシードなどでよく見るタイプです。
スーツよりも最上位の正装で使われる事が多いので、結果的に他のラペルよりもフォーマルさは強くなります。

ナローラペル(スリムラペル)

映画”007 スカイフォール”より

正式にはスリムラペルというラペル名は存在しません。
上述のラペルは種類であり、そのラペルの襟幅が広いか狭いかで通常のラペルかナローラペルかを呼び分けています。
一般的には襟が9cm以上であればワイドラペル、8cm未満であればナローラペルと呼ばれます。

更にナローラペルはその中でも種類で呼び分けが変わります。
例えばノッチドラペルで、8cm以下の幅のナローラペルであれば、スリムノッチドと言います。
ピークドラペルのナローラペルはスリムピークド。

この様に襟の呼び方一つでも多様な種類に分かれます。
ナローラペルは細身の最近のスーツで人気です。

また、細身スーツでなくとも顔の下の襟部分にナローラペルを持ってくる事で、スタイリッシュな印象やドレッシーな印象を与えることが可能です。

Front Button〜正面ボタン〜

ジャケットのボタン付近の形や種類でも複数の種類が存在します。

段返り

ラペルの末端の返しの部分の内側にボタンの留め穴が隠れるものを段返りと呼びます。
これは二つボタン、三つボタンに関わらず一番上のボタンは付けない留め方が一般的です。
最近のスーツでよく見るタイプで、返し部分は留めないことを前提としたデザインとなっており、最上段は完全に見た目の為のボタンです。

二つボタン

ボタンが縦に二つ付いたタイプのもので、最も一般的なボタンですね。
こちらは下のボタンを留めず上のボタンのみつける事が一般的です。

三つボタン

ボタンが縦に付いたものでスタイリッシュな印象とレトロな印象を与える事が可能です。
また、少し胴長に見える事もある一方で、穏やかなイメージを与える事ができます。

ダブルボタン

ダブルボタンは2列のボタンがあるジャケットです。
先述のピークドラペルと合わせる事が多いです。
英国紳士的なイメージが大きくブリティッシュスーツ色が強まります。
肩幅の広く恰幅の良い人はダブルボタンのピークドラペルを選ぶ事で信頼感とスマートさを与える事が可能です。

ダブルボタンは、4つボタンから肩に向った更に上部分にボタンをあしらい、ボタンが6つになる事が多いです。

Cuff〜袖口〜

スーツの袖口にあしらうボタンに機能的な面は一切ありません。
実はスーツのボタンには機能面は勿論、装飾という意味合いが込められています。
ダブルボタンの正面右側のボタンも、最近は完全に装飾となっていることも多いですね。

袖のボタンは数に決まりは無いものの、一般的には正面のボタンの数+1つ、正面のボタンと袖のボタンと合わせて6つ、と言われる事があります。
しかしこれらの説に起源はなく、現在の袖口のボタンは4つとなっている事が多いです。

袖ボタンはそれぞれのボタンの端が触れ合う程度の感覚と、重なり合う狭い感覚のものとがあります。

触れ合う程度
重なり合うもの

前者は若くスマートな印象を、後者はベテランで信頼感を与えます。

Vent〜スリット〜

スーツ背面の切り込み部分にも二つのタイプがあります。
スーツ台頭前の時代、乗馬する事を前提として皺が寄らない為のサイドベンツと、スーツに合わせたスリットを入れたセンターベントとがあります。

サイドベンツ

サイドベンツはスーツの裾元が三つに分かれたものです。
主にダブルボタンやピークドラペルと合わせる事が多く、上半身を広く大きく見せる効果があり、信頼感や紳士的な印象を強く見せます。

センターベント

センターベントはシングルベントとも呼ばれ、現在の一般的なスーツの背面デザインです。
フォーマルさとスマートさを印象付けるデザインですね。

ノーベント

モーニングコートなどの礼服にはノーベントが一般的です。
ノーベントはオーダーメイドの際にスーツには使わない事が一般的です。
通常のスーツにノーベントを合わせる個性の出し方はあまりお勧め出来ません。

まとめ

いかがだったでしょうか。

スーツのジャケットパーツだけで実に複数の種類がありました。
ラペルの形、太さ。正面と袖口のボタンの数、並び。ベントが一つが二つか。
ジャケットデザインの組み合わせだけでも、実に何百通りものデザインを作り上げる事が可能です。

冒頭に述べた様に社会人たるもの、歴史的な流行はあれど自身に合わせた、もしくは自身の見せたいイメージに合わせたデザインを選んだスーツを着たいものですね。

次回はスラックスのデザインと、生地のデザインを紹介します!
それでは!

コメント

  1. […] […]

  2. […] 前回はスーツのジャケットの各部分のデザインについて解説しました。 […]

  3. […] 前項のジャケットのデザインに加え、スラックスのデザインと生地を合わせたデザインの幅広さを考えると、数百から数千と日に多様な種類のスーツを作れる事が出来ました。 […]

  4. […] 2回目はジャケットの各部位の種類が与えるイメージの違いを、 […]

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